「男の料理」ではない!家事としての料理のススメ

2018年8月7日

最難関の家事!料理に挑戦してみよう!

私の知り合いの夫たちには、家事を多くこなしている方がたくさんいらっしゃいます。
「掃除は好き」とか、「洗濯関係はすべて私がやります」という人は結構多くいらっしゃいます。
しかし、独身の男性で「自炊しています」という人はそれなりにいるものの、
既婚男性で、フルタイムで働きながら、しかも幼い子供もいて、
その上「料理は大体私の担当です」という方はそう多くはありません。

しかし、料理は是非男性にもマスターして欲しい家事だと私は思います。
料理ほど楽しくて家族に感謝され、身に着けて役に立つ家事スキルはないと思います。

今回の記事ではこの「料理のススメ」について述べたいと思います。

料理は家事の最難関

よく、「男の料理」的な料理を作る方がいらっしゃいます。
休日に、まずメニューを決め、必要なものを買いに行き、
最初から終わりまでレシピ通りに作り、家族に「どうだ」と言わんばかりの態度をする・・・・
必要な道具がどこに置いてあるかは常に奥さんに聞き、片づけは奥さん任せ。
余った食材は後で奥さんがうまく他の料理で使ってくれる・・・

まあ、最初はこのくらいから始めるしかないかもしれません。
でもこのような料理をしているくらいで、
「俺は料理ができる」と言っていたとしたら、
奥さんには陰で馬鹿にされているかもしれません・・・(涙)

家事としての料理はエンターテイメントではありません。
直接的な準備や後片付けはもちろん、
食材の選び方や腐らせないように使い切ること、
栄養のバランスや家族の好き嫌いを把握したメニュー作り、
道具の維持管理、調味料などの補充、
時間管理、複数品を同時に作る段取り、
後片付けしやすい道具の使い方、
等々・・・考えるべきことが山ほどあります。
これらすべてをしっかりと考え、
こなしてこそ「料理ができる」と言えるのです。

なぜ男性に料理をススメるのか

先ほど述べたように、料理というのは目的は一つであるかのように見えますが、
実は、様々な複合的な目的をかなえつつ、それにかかるコストを最小限にするという仕事です。
これって、会社での仕事に似ていませんか?
会社での仕事は、お客様の意向だけでなく、社内の事情や各種法令、社会的状況などを踏まえながら、
全体としてうまくいくように様々なミッションを同時にこなし、最低限のコストで実行していく。
こんな感じですよね?
一方の料理は、単に完成した料理を提供すればいいのではなく、
食材の値段や栄養のバランス、家族の意向を考えながら、
片づけのコストが最小限になるようにうまく道具を使い、お客様(家族)に満足を与える・・・
こんな感じです。

会社の仕事を「楽しい」と思える人であれば、
たぶん「料理」という仕事をすることも楽しいと思うでしょう。
会社の仕事がうまくいったら、もらえるのは給料ですが、
料理がうまくできたら家族の満足が得られます。

会社の仕事で成功するだけではなかなか得られなかった家族からの尊敬のまなざしも、
料理をすることで得られるかもしれません。

誰でも最初はうまくできない

毎年4月に会社に入ってくる新人さん。
才能は豊かで知識がある若い人が増えているといわれますが、
会社に入っていきなり仕事をガンガンにこなせる人はそうそういません。
誰だって最初は失敗し、怒られ、手取り足取り先輩に教えてもらいながら段々とできるようになっていくのです。
料理だって同じです。
最初は調味料の場所もわからなければ、包丁をうまく使うこともできないでしょう。
「中火」などという火加減がどの程度かもわからなければ、
トマトの旬がいつかなんてことも知らないかもしれません。
でも誰だって最初はそうです。

でも段々とできるようになってくると、
この複雑なミッションを完ぺきにこなしていることが楽しくて仕方なくなります。
お客様に言われたときは到底無理だと思われていた仕事を、
努力と経験と起死回生のひらめきで見事にこなしたときの爽快感!
それと同じものが料理でも得られること請け合いです。

変化の速い現代社会での様々なリスクに対応するために

もちろん、単に楽しいというだけではなく、
今後何かの拍子に料理をしてくれる人がいなくなってしまったときにも役に立つでしょう。
この変化の速い時代、いつ仕事を失うかわかりません。
その時もし、夫であるあなたが料理を含めたすべての家事をこなせるのであれば、
妻が外で働くという選択肢も非常に現実的なものになりえます。
しかし、もし料理も他の家事もできなければ、
家族はあなたを見限って出て行くかもしれません。

先日、若くしてガンでなくなった元芸能人の妻がいました。
その家庭はお金もあるし、特殊な家庭なので、夫が家事をしなければならないというわけではないかもしれません。
しかし、普通の家庭であれば妻が亡くなれば、夫が子育てはもちろん、すべての家事を担わなければなりません。
亡くなってから急にやり始めたのでは当初はとんでもなく大変なことになってしまうでしょう。
しかし、以前から料理くらいしっかりできるようになっておけば、
妻が亡くなったとしても、慌てふためくことはないと思います。

色々な意味で、
男性の方にも是非、料理に挑戦していただきたいですね。