主夫目線で見えてくる共稼ぎ夫婦の家事分担について

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「日本は妻の家事負担が重い」について考える

まず最初に。
「日本の夫は十分家事負担をしている」と言うつもりはありません。
しかし、どのような家事にどのくらい時間をかけているかということを明らかにするために、
家事の7割以上を担当する兼業主夫である私から見える風景について、
思うところを述べたいと思います。

そもそも「家事」ってなに?

「日本では諸外国と比べて共稼ぎ世帯の妻の家事負担が重い」とよく言われます。
しかし、国によってどんな家事があってどのくらい手間がかかるかということは違うはずです。
日本では諸外国と比べると、食事は自宅で料理して食べる人の割合が多いですし、
子供の学校関係にかかる手間も大きいようです。
また、気候の影響などもあり掃除も大変かもしれません。
このように、家事というのはかなり文化などの影響が大きいため、
諸外国と比較することは参考にはなっても、比較だけで議論するのは適当ではありません。

では日本の一般的な家庭ではどのくらいの家事が必要とされているのでしょうか。
まずはそれについて考えていかなければ、
「妻は夫に比べて家事負担がかなり重い」とは言えないでしょう。

男目線で見える一般的に認識されていない家事とその負担

男性と女性は違います。
家事を負担する際にも、一般的に男性のほうが得意なことと、
女性のほうが得意なことがあります。
(もちろん個人差がありますので、以下の議論がすべての夫婦に当てはまるわけではありません。)

ところで、
数十年ほど前までは専業主婦世帯のほうが一般的で、
共稼ぎ世帯はまだまだ少数派でした。
専業主婦家庭の場合、家庭ごとに差はあるとは思いますが、
一般的に妻が家事の大部分を担い、男性のほうが圧倒的に得意なことだけを夫が担う
という形だったと思います。

夫が担っていたこととは例えば、
「家具家電の選定・設置・修理」「車の維持・管理・運転」「子どもに遊び・スポーツ・運動を教える」
「住宅の管理・修理」「デジタル機器の選定・管理・設定・修理」「重い荷物を運ぶ」等々です。
もちろん家庭ごとに違うと思いますし、
逆に妻のほうが得意で妻が主に担っているという家庭も多数あるかと思いますが、
このような「男のほうが得意だからやってね」という項目は多くあると思います。

さて、時代は流れ、夫婦ともにフルタイムで働く世帯が多くなってくると、
家事分担の話題が持ち上がってきます。
多くの家庭で、自分の親の世代とは違う家事分担をしなければならなくなり、
家事分担の話し合いが行われたと思います。
その話し合いでは、自分の親世代の家事の分担をイメージしたことでしょう。
その際、家事と言えば「母親が担当していたモノ」というイメージが強い方が多いと思います。
そうなると、父親が担当していた家事は「家事とは認識されていない」可能性が高いのではないでしょうか。

実際、様々なアンケートなどで家事の分担について調査が行われているようですが、
「家具の選定・維持・修理」という項目が家事の項目として上がっていることはほとんどないように見受けられます。
また、家族全員が利用する「自家用車の維持」というのも、家事の項目として挙がっていないことが多いようです。

このように、「家事の分担が不公平だ」という議論をするとき、
「夫が好きで勝手にやっているだけだから家事ではない」としている項目は、
どの家庭にも少なからずあるのではないでしょうか。
でもそれがなくなったら家族が困るのであれば、それは「家事」だと認識すべきです。

「料理は妻が好きだからやっているのだから家事ではない」と言われたら腹が立ちますよね?
でも「車の修理や洗車は夫が好きでやっているのだから家事ではない」と言っていませんか?
それどころか、そもそも車の維持という仕事があるなんて認識していなかったのではないでしょうか?

大切なのは認識することと、相手の意向を尊重すること

我が家でも「これは家事なのかどうか」とか
「それを行うのにどのくらいの手間がかかるのか」という点について、色々議論がありました。
得意な私がやれば10の手間で済むところを、妻がやると15くらいかかるとすれば、
それは私がやるべきでしょう。でもその作業は妻が好きだとしたらどうしますか?

よく、「夫が服を脱いでその辺においておくので困る」とか、
「冷蔵庫から出したものをしまわない」というような声を耳にします。
その原因として「男性だから気が付かない」という意見がありますが、
それは必ずしも正しくないように思えます。
確かに男性のほうが細かいことに気づきにくい人が多いですが、
洗濯や炊事といった家事に対して当事者意識がないことが原因だと思います。

逆に、「妻が車を汚したのに掃除しない」とか、
「パソコンの設定を勝手に変えるなよ」なんて言われたことはありませんか?
それもやはり当事者意識の問題です。
その家事について、自分が主体的にやっていると思うからこそ、
それに協力しない行動が気になるのです。

だとすれば大切なのは、お互いが相手が担ってくれている仕事を認識し、
その目的を共有し、その目的にかなった行動を主体的にとることです。
そして、夫婦と言えども価値観が違うため、目的も違うかもしれません。
でも、相手の価値観を理解し、目的を理解すれば、
それまで嫌だった相手の行動も気にならなくなるのではないでしょうか。

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